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 【チューンナップ】

どう良くなるか分からないのに出せない、チューンナップにださなくても滑れる、といった感じに思われている方も少なくないと思います。チューンナップについてわからない方、初めて出そうと考えられてる方、チューンナップに出したことがある方も含め、どのような工程で作業をしているか、チューンナップに出すことでどう良くなるかを写真付きで解説したいと思います。

チューンナップは決して安いものではありません。
だからこそお客様にチューンナップについて少しでも知ってもらい、大切にされているボードをチューンナップに出すかをお客様自身で判断してもらいたいのです。



 1.サイドエッジの処理

1シーズン滑るとどうしてもエッジが丸くなり雪面にささりにくくなってしまいます。またエッジは錆びやすく、放っておくと錆びがどんどんひどくなってしまいます。
サイドエッジの処理でまずエッジを削ることで新しい面を出し丸くなっているエッジをたてます。また同時に角度を1°入れています。(詳しい説明は5.ビベルド加工の時にします。)


        削る前の最初の状態です。(画像1)                キレイになったエッジ(画像2)



 2.荒削り(研磨)

荒削りでは、滑走面の歪みやへたり等を除去する為に調整研磨をすると同時に酸化して弾力性を失った滑走面のクリーンナップをします。この作業で滑走面の細かな傷はなくなります。
荒削りをする前とした後では滑走面が毛羽立っていますが、この後の工程でキレイになります。また荒削りをした後でも残ってしまった大きなヘコミや深い傷は次の工程のリペアで直します。

            荒削りする前(画像3)                      荒削りをした後(画像4)



 3.リペア

リペアでよく用いられるのが、ローソクを使ったキャンドル式ですが、こちらではジェット方式のリペアマシーンを使用しています。キャンドル式に比べジェット方式のメリットは、①滑走材に与える熱ストレスを軽減、②密着性が高い、③仕上がりがキレイといったことがあげられます。

リペア後(画像5)



 4.4工程の表面処理

4工程のマイクロサンディング・フィニッシュ(表面処理)をおこないます。
滑走面の表面を磨く作業を4工程にわけ、ベルトを細かくしていくことでよりキレイに仕上げることができます。


      マイクロサンディング・フィニッシュ後(画像6)               比較用荒削り後(画像4)



 5.ビベルド加工

ビベルド加工をすることでエッジの位置が雪面より少しあがります。その為、初心者は逆エッジになりにくくなります。また中級者や上級者では高速時での安定・キッカーやジブ系のアイテムでのリカバリーに対応しやすくなります。
言葉だけではわかりにくいと思いますので簡単な画像ですが詳しく説明します。


  1. 新品のボードまたは一度もチューンナップに出したことのないボードは画像7の断面図になります。ソールとエッジがフラットな位置関係になるので、初心者の方はチョットした雪の盛り上がりなどで逆エッジになりやくなってしまします。この時のエッジの角度は90°です。
  2. 1の工程のサイドエッジの処理で仕上がりが89°になるように削ります。(画像8の断面図になります)この時のエッジの仕上がり角度は89°です。
  3. 5の工程のビベルド加工でベースエッジを1°になるように仕上げます。(画像9の断面図になります)この時のエッジの仕上がり角度は90°になります。
  4. サイドエッジの処理とビベルド加工をすることで、エッジの仕上がり角度は90°なのにエッジは雪面よりあがります。このような作業をすることでエッジの刺さり具合は変わらずに雪面の干渉を和らげることができます。

※サイドエッジの処理で最大87°まですることができるので、ストリート専用やジブをメインにやる方に合わせたジブ仕上げにも対応しています。



 6.WAX

WAXをかけます。マシーンWAXで行いますので、均一にかけることができ、また熱による滑走面へのストレスを軽減できます。WAXをかけることで酸化も防止できます。WAXは滑走WAXを使用しています。

             ワックス前               ワックス後           比較用チューンナップ前



 7.【紹介】ストラクチャー

通常のチューンナップのメニューには入っていませんが、ストラクチャーを入れることも出来ます。(追加料金)
ストラクチャーは滑走面に細かな溝を作ることで撥水性がアップします。水分の多い雪質の時に柔らかいワックス(適応温度が高いワックス)でも板が走りにくい時にストラクチャーが入っていると撥水性が高いので板が走りやすくなります。

またコンディション等に合わせた好みのストラクチャーを入れることもできます。(追加料金)

       チューンナップする前の撥水性(画像13)          ストラクチャーをいれた後の撥水性(画像14)



 8.最後に

長くなってしまいましたが、チューンナップはお客様の大切なボードをしっかりと調整し自信をもったクオリティーに仕上げています。また有効エッジ外のダリング・バリ取り・リムーバーでのクリーンナップ・錆止め等の説明は割愛させてもらいましたがしっかりと行っています。

最後まで読んでくださった方は、チューンナップの重要性が以前よりわかって頂けたと思います。皆さんに大好きなスノーボードをより安全に楽しく滑ってもらえると嬉しいです。




 9.料金


7.875円(税込み)


【保管時・チューンナップに出す時の注意】
シーズンが終わってバインディングをつけたまま保管しますと、バインディングのねじの引きつけによりボードにストレスがかかった状態になってしまいますのでシーズン終了時にはずすことをお勧めします。
またチューンナップの作業上バインディングをはずすこともありますので、チューンナップに出す時はバインディングをはずしてお持ちくださるようお願い致します。
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